最近の記事

2,000人社員解雇のYahoo!社の行方は?

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Yahoo!'s staff cuts lambasted by Loeb

4月5日(木曜日)付けの大衆紙New York Postは、ヤフー!社の苦悩振りを報じています。

社員の14%に相当する2,000人の解雇発表がなされたばかりのヤフー!社ですが、これに対して社外株主のDan Loeb氏は、『再建戦略も発表しないで、ただ大量解雇するのはナンセンス』と噛み付いています。

4月17日には、「再建長期計画」が公表される事になっていますが、AOL社ともどもYahoo!社もインタネット界の早い流れに乗れなかった事が明らかになっています。2,000人解雇で年間250億円の支出が減る事になりますが、人材の無いネット企業の行く先は「身売り」という事なのでしょうか?

大手online小売店、実際の販売店開設を計画中?

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Kindle city

2月7日(火曜日)の大衆紙New York Postビジネス欄(Business)は、世界最大online小売店のAmazon.com社が「実地での小売店」を開店するらしい〜という噂を伝えています。

GoodEReader.comが報じた内容で、2012年後半に西海岸Seattle市近在で、Amazon.com社独占販売中の書籍と自社開発・販売中の電子読書機Kindle各種とアクセサリー商品を並べた店内になる〜というものです。onlineビジネスがoffline storeビジネスに逆進出するテスト・モデルと見る事が出来ます。

もし噂が事実だとすると、onlineで巨大企業にのし上がった会社が、顧客が実際に商品を手に取って購入するビジネス・モデルを導入する訳で、一見U-ターン現象に見えます。しかし、デジタル社会では、従来の『AもしくはB』という二律背反の選択肢ではなく、Frenemy (もしくはFrienemyの綴り)という造語にも見られるような(Friend+enemyが同時に融合存在し、対立として捉えない)コンセプトが浸透している事からすると、必ずしもU-ターン現象と受け止める必要がなくなります。つまりは、「何でもあり」というデジタル社会の基本発想から出たビジネス展開と見る事が出来ます。

Amazon.com社は、中小都市でなおかつ知的レベルが高いと言われているSeattle市で、「実験」をしてみて、その成果次第では全米展開も〜と考えているのかもしれません。大いに儲かっているAmazon.com社であるだけに、採算を度外視した「ショールーム」という見方も出来ない訳ではありませんが、、、底流として、ORでは無くANDのデジタル・コンセプトが流れていそうです。

アップル社、ただ今快進撃中〜四半期会計報告書分析記事

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Doubled up: Apple profits crush estimates with iPhone 4S

1月25日(水曜日)付けの大衆紙Daily Newsビジネス欄(BizNews)は、アップル社が快調なビジネスを展開している事を報じています。

24日(火曜日)に発表されたApple社の四半期(会計)報告書を分析した記事で、これに依ると金融筋の予測額3兆円を遥かに越える3.6兆円を売り上げています。前期比か前年度比か明確に記していませんが、73%も売り上げを急増させている点を指摘しています。主流の売り上げ商品(flagship productと称しています)のiPhoneでは、3,700万台を、iPadタブレットは1,500万台を売り上げています。iPhoneなのか、iPadなのか、両方なのか明確に記していませんが、前年度の同時期比で売上数を倍増していると報じています。

大衆紙の記事であり、今イチ厳密な記述に欠ける趣きがありますが、いずれにしてもアップル社が快進撃している事は確かなようです。

iBooksオンライン書店での(高校生向け)デジタル教科書の価格設定で、アップル社と教科書出版会社の間に微妙な不協和音

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Apple's New Math On Textbook Pricing

1月20日(金曜日)付けのThe Wall Street Journal紙は、アップル社が19日に発表したデジタル教科書の価格設定について背景情報を伝えています。

以下はその要点リストです。

1)McGraw-Hill社は今迄、公立高校(public high schools)向けの(紙の)教科書を5年間使用の契約期間で、一冊あたり$75で地域ごとの教育委員会に販売しているが、Apple社のデジタル書店iBooks店ではデジタル教科書を1冊1年使用で単価$15で販売すると決めている。
2)McGraw-Hill出版社の最高経営執行者(CEO)のTerry McGraw氏は、『数(volume)が出るので、1冊$15でも同じ売り上げ総額になるから問題ない』とコメントを出している。
3)今回発表になったApple社のデジタル教科書販売ビジネス・モデルは、高校生一人につき1年間使用という契約内容で、(地域教育委員会を飛ばして)直接高校生に販売するものだ。1年間過ぎても、買い取った高校生はデジタル教科書を自分のiPadにキープする事が出来るが、下級生や他の生徒に譲渡したり再販する事は出来ない仕掛けになっています。そのため、McGraw-Hill出版会社の読みとしては、毎年新たに高校生がデジタル教科書を買ってくれる筈なので、$15/year x 5 years = $75/5-yearで同じ$75が売り上げとして同社に入る筈〜と試算しています。
4)アップル社は、どれだけの販売コミッション手数料を取るか公表していませんが、まあ従来の30%を仮定したとしても、印刷代と運搬費(cost of print and distribution)がデジタル版では倹約(forgoing)出来るため、出版会社に入る収入が減るという事には至らないだろう〜と出版業界が想像しているだろうと、この記者は推測しています。
5)高校生向けデジタル教科書の定価について、アップル社側は『総ての我が社で扱うデジタル教科書は$14.99』と断言していますが、出版会社側は『$14.99はpilot pricingであって、必要に応じて価格変動は有り得る』というコメントを出しています。(故Steve Jobsが音楽出版業界と一曲99セントの一律定価を発表した時も、音楽業界は反発するコメントを出し続けた事を思い出して頂ければ、今後の価格設定論争はApple社と出版会社との力関係で決まるものと想像出来ますーブログ筆者コメント)
6)以上のデジタル教科書論争は、あくまで高校生向けのデジタル教科書に限ったもので、米国の大手教科書会社(複数)は大学生向けのデジタル教科書をアップル社以外のonline市場(other digital platforms)で販売しています。(そのうち、大学生向けのデジタル教科書がApple社のiBoosオンライン書店に並ぶのでしょうが、その際どのような販売ビジネス・モデルになるか、今後留意が必要です〜ブログ筆者コメント)

アップル社、デジタル教科書分野進出〜The Wall Street Journal紙分析

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Apple Jumps Into Textbooks: With More iPads in Classrooms, Education Push Would Help Fend Off Android-Device Competion

1月20日(金曜日)付けのThe Wall Street Journal紙市場欄(Marketplace)は、アップル社の教科書分野への「進出」を経済紙として他紙よりも詳細に報じています。

以下は記事内容の要点リストです。

1)アップル社は、学校の教室でiPadをより多く使ってもらう事で、Google社の基本ソフトを採用した他社のデジタル機器(タブレットを含む)の浸透に対抗出来る〜と思っているのだろう。
2)アップル社は、(今回の発表で)デジタル教科書(digital textbooks)の「販売」ビジネス競争に参加した。
3)iBooks 2プログラムを発表。iBooksとは、乱暴に言ってしまえば、Apple社のオンライン(デジタル書籍販売)書店の事。ここで、ミニ・テスト(quizzes)を施行する事、講義ノートを取る事(note-taking)、勉強カード(study cards)を作る事が同時に出来てしまう(新しい)デジタル教科書類が販売される。
4)このアップル社のデジタル教科書販売プログラムに、まずはMcGraw-Hill出版社とPearson出版社が高校生向けのデジタル教科書数冊(a small number of high-school titles)を出品、近い将来にHJoughton Mifflin Harcourt出版社が矢張り数冊のデジタル教科書でフォローするというもの。まずは、代数初級(algebrea 1), 環境科学(environmental science), 生物学(biology)の教科書がiBooks書棚に並ぶ予定で、とりあえずの販売価格は$14.99 ($1,200円)かそれ以下に設定される(が、将来もこの価格が維持されるかどうかは未定)
5)アップル社は、やがては、すべての科目で、すべての学年向けのデジタル教科書を扱いたいと発表。
6)アップル社は、iBooks Authorと称される(双方向性機能を持った)デジタル書籍作りの応用ソフトの無料提供を発表。
7)アップル社側の重役達は、『現在出回っている教科書は、テクノロジーが進歩した今日では、適切な教育ツール(teaching tools)としては時代遅れになっている。今後の教科書は、(1)持ち運びが出来る(portable)、(2)検索が出来る(searchable)、(3)改定が簡単(easy to update)であるべきだ』とコメントを出した。発表会の場で、重役達は、デジタル教科書の図(diagrams)やビデオを取り込んだり(load)、指先で縮小(pinching your fingers)、操作(manipulate)、消去する(close)などの操作を簡単に行うデモンストレーションを披露した。Productivity Applications分野担当副社長のRoger Rosner氏は、『(新しいデジタル教科書の)尤も基本的なコンセプトは、(教科書が)すぐに(生徒に)フィードバックが出せる(immediate feeback)機能だ』と、コメントを出しています。
8)デジタル教科書が将来隆盛を迎える理由の背景には、紙媒体の教科書(と教育費)のコスト上昇がある。デジタル教科書はコスト抑制に寄与するものだという理解がある。
9)2011年で、教科書の3%がデジタル教科書だった。2012年には、6%に上昇が見込まれ、2020年には50%にまで伸びるだろうと推定されている。(MBS Direct Digital 社調査資料)
10)アップル社は、永年教育機関(学校のクラスルーム使用)を顧客にしたいと願ってきた背景が今回の発表の裏にある。2011年7月〜9月の四半期会計報告に依ると、アップル社は1,100万台のiPadを販売、現時点で教育機関は150万台のiPadを購入している(だけだ)。もっとiPadを教育機関に浸透させる事(a bigger footprint in education)で、商売ライバルであるGoogle社のアンドロイドOS基本ソフトを採用している他社の(安い)タブレット機の学校進出を妨げたいと願っている。
11)デジタル教科書の販売拡張には、テクノロジーの進歩だけでなく、従来の紙の教科書販売ビジネス・モデルがどれだけ早急に変化出来るかにも掛かっている。紙の教科書は、地域の教育委員会が「数年間の使用期間(5−6年)」という条件で、一冊当たり平均$75(6,000円)で出版社から買い取るビジネス・モデルを踏襲している。アップル社の今回のビジネス・モデルは、一年一人使用で、一冊$15 (1,200円)というものだ。大きな変革と言えるが、大手教科書出版元であるMcGraw-Hill社のHarold "Terry" McGraw III会長兼最高経営執行者は、『$15の価格で我が社は大変うまく行くと確信している』と、コメントを出しています。因に、McGraw-Hill社は、現時点で5冊の(草稿構成を持った)デジタル教科書をアップル社のiBooks書店に出す事を決定、2012年の9月までに5冊追加する予定です。
12)デジタル教科書は、iPadでしか読む事が出来ません。しかし、他の一般デジタル書籍は、iPad以外のiPhoneやiPod Touchでも読む事が出来ます。
13)アップルのデジタル書籍の販売数は、現時点では業界第三位に甘んじています。Amazon.com社の電子書店部門とBarnes & Noble 書店チェーンのデジタル書籍分野がトップ争いをしています。
14)科学系テレビ番組制作や配給で知られるDiscovery Communications社は、Webサイト経由で小学校向けのデジタル科学教科書(1冊)を制作・販売しています。更に、Web経由でiPadでも見る事が出来るビジネス・モデルを試しています。教育部門担当(執行)社長のBill Goodwyn氏は、『我が社は一社だけに縛られるビジネスをしたくないし、iPadを購入出来る予算を持てる学校組織がどれだけあるというのだろうか?』と、iPadだけのでのデジタル教科書ビジネスに疑問を投げています。
15)CourseSmart社は、(米国の)大手教科書出版社5社が共同でデジタル教科書作りのために創立した組織(a joint venture)です。既に、2万冊のデジタル教科書を持っており、これらはiPadだけでなく、他のアップル社のデジタル機器(パソコン、携帯iPhone, iPod Touch)に加え、Barnes & Noble書店チェーンのNook Color読書機、Nook Tablet機、Amazon.com社のKindle Fire読書機でも読めるように作られています。Jill Ambrose販売担当最高責任者は、『高校生のほんの一部しかiPadを持っていなのではないでしょうか?』と、iPadオンリーのデジタル教科書販売ビジネス・モデルを冷ややかに捉えています。Ambrose女史は、『iBooks Authorソフトを使って誰でも教科書を作れるようになって、コンテンツのレベルが低下(lead to lower standards)するのではないでしょうか?社会は、きちんと制作された高度なレベルの教科書を必要としているのでは?』とも、iBook Authorの波及効果にも疑問を投げています。
16)コネチカット州にある男子全寮制高校the South Kent Schoolのテクノロジー担当部長(director)のGonzalo Garcia氏は、今回アップル社が発表した内容は、既にInkling社やCourseSmart社が発行しているデジタル教科書と根本的に大差ないとしながらも、『尤もショッキングなニュースは、デジタル教科書の販売価格だ。他社のは6ヶ月使用契約で$20~$60が平均価格、高いデジタル教科書は$100もしたが、アップルiBooksでのデジタル教科書の御値段は$15と破格に安い』と感想を述べています。この高校でも、デジタル教科書に移行するまえに、高価なiPad機を購入するという問題がありましたが、卒業生たちの同窓会が必要な基金を寄付してくれる事で、問題を解決しています。卒業生たちの寄付がなければ、デジタル教科書への以降は難しかっただろう事が指摘されています。
17)アップル社は、以上のiBooks 2とiBooks Authorのほかに、3つ目の発表として、iTunes Uのアップグレードを同時発表しています。元々は、podcasting機能を使って、「大学」の講義の録音やビデオをApple機器に流すプログラムでしたが、今回のアップグレードで、幼稚園から高校まで門戸を解放する事になりました。更に、講義の履修過程表(syllabuses), 宿題リストも加味出来る機能を加え、授業内容を受け身でなく積極的に学べるように変革されています。アップル社の発表では、従来の機能でも1,000の大学組織がiTunes Uを利用、7億人の学生が講義を視聴しています。既に2万のiTunes Uソフトがダウンロードされている事実から、近未来にiTunes Uを利用して幼稚園から大学までの授業内容が一般市民に公開される事は必須と見られています。